電子書籍を作ろう!(iPhone・iPad・Kindle)

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日本の電子書籍ビジネスの失敗と、コンテンツの行方

日本の電子書籍ビジネスの失敗と、コンテンツの行方

日本の電子書籍ビジネスの失敗と、コンテンツの行方

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電子書籍元年」という言葉は、実は2010年以前の2004年にもささやかれていました。

電子書籍の読書用端末が国産電機メーカーから相次いで発売された年です。

2月に松下電器産業(現在のパナソニック)が「ΣBook(シグマブック)」を発売し(東芝からもOEMで発売)、このコンテンツはイーブックイニシアティブジャパンが運営する「10daysbook」他、数サイトが提供しています。

そして4月にソニーが電子書籍の読書用端末「LIBRIe(リブリエ)」を発売し、ソニーと大手出版社、大手印刷会社、新聞社によって設立されたパブリッシングリンクが運営する会員制による電子書籍のレンタル配信サービス「Timebook Town」がコンテンツを提供しました。

ΣBookは見開き2ページタイプの記憶型液晶、LIBRIeはE-INK方式の電子ペーパーを採用しています。

LIBRIeにおいては、当時としては画期的な機能やスペックを備えていて、それは現在のKindle(アマゾン発売)とほぼ同等のものだと思われます。

しかしながら、いずれも普及せず、電子出版の試みとしては成功に至りませんでした。

結局LIBRIeは2007年の5月に、ΣBookは2008年の3月に製造を打ち切っています。

成功しなかった理由として考えられるのは、読める電子書籍コンテンツの圧倒的な少なさでした。

LIBRIeもΣBookも独自フォーマットのコンテンツしか読めない仕様になっていることや、Timebook Townの60日間という閲読時間制限もあだとなったようです。

最大の理由は出版社が、電子書籍市場が紙の本の市場を上回ってしまうことを恐れるあまり、コンテンツの提供をためらったことでしょう。

また、現在成功しているといえるiPadやKindleとの大きな違いは、iPadやKindleが3G回線やWiFi経由でダイレクトにコンテンツをインストールできるのに対して、ΣBookやLIBRIeでは電子書籍をいったんPCにダウンロードし、メモリースティックやSDメモリーカードでインストールする必要があったことです。

いずれにしても、ハードからコンテンツに至るまで、供給する側の都合だけを考えたもので、読者の側にはとても不便な、使えないサービスだったと言えます。

ソニーのLIBRIeが製造打ち切りとなった同じ年の秋に、ソニーのLIBRIeとまったく同じE-INK方式の電子ペーパーを採用した機種であるアマゾンのKindleの発売がアメリカで始まりました。

明らかにLIBRIeの影響を受けたものです。ちなみにソニーはアメリカ国内では読書用端末の発売と電子書籍コンテンツの提供を続けており、Sony ReaderのシェアはKindleに次いでいます。

日本での電子出版はPCと携帯電話向けに展開されるようになります。

電子書籍専用の読書用端末が存在しないので、PCとケータイ向けの電子書籍市場の規模は大きく、ことにケータイ向け市場はアメリカを上回る500億円に達しています(2009年時点)。

PCでもケータイでも電子書籍コンテンツとしてはコミックスが先行していて、ケータイ向けコミックスは、紙の漫画市場の1割以上にも達しています。

PC向けの電子出版事業を行っているイーブックイニシアティブジャパンは、もともとはΣBook向けのコンテンツ提供を行っていたのですが、現在はeBook Japanという一般向けサイトを展開しており、漫画作品を中心に電子書籍の配信を行っています。

2010年6月時点でのコンテンツの数は、3万7586点にもおよびます。電子書籍サイトで現在日本最大と言われるのは電子書店パピレスで、コミックスのみならず小説、エッセイ、ビジネス書、人文書、写真集、洋書など、幅広いコンテンツを取り扱っていて、2010年6月時点のコンテンツ数は、14万8114点にもなります。

角川書店、講談社、光文社、集英社、新潮社、中央公論新社、徳間書店、文藝春秋の8社は、電子文庫出版社会を発足して「電子文庫パプリ」という直販サイトの運営という形で電子出版に乗り出して来ており、2010年6月時点での作品総数は1万4095点となっています。

現在「電子文庫パプリ」に電子書籍を提供している出版社は20社に増え、運営の母体も日本電子書籍出版社協会(2010年6月16日現在で、34の大手出版社が参加している)へと衣替えしています。

日本電子出版社協会では、過去のコンテンツのiPhone向けの配信を始めています。


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